
Book Hill | Designers: Jan Yoshiyuki Tanaka & Jakob Steen Christensen of JAJA Architects
この作品の大きな特徴は図書館の拡張と同時に図書館の裏手にある観測所のある丘へのアクセスに着目した点。

この小高い丘はストックホルムを見渡す価値の高い自然の展望台であると判断したが、現在は図書館に阻まれてアクセスがしづらい状態であったため、増築された建物に丘へアクセスできるプロムナードを設けてオープンスペースとし、丘を広く解放しようとしたのがコンセプトに盛り込まれています。

図書館の施設もそれに合わせて作られており、階段状のフロアを回遊するような形で配置され、誘導を効率よく促すためショートカットの役割を担うエスカレーターが直線状に配置される。


あまり実用的なものではなく自然と共生する要素を盛り込んだ作品で広い空間を持った開放的なものでとても魅力的なのですが、コンペで優勝したのはドイツの建築家heike hanada氏によるものでした。

Delphinium | heike hanada
本館の隣に建っていたアネックス棟部分をフラットな連絡路にして別棟の形で増築されています。JAJA Architectsの作品と較べると地味な感じですが、彼女も同じく裏手の丘に注目していたようで、丘には極力手を加えず、そのまま生かすことを基本としてよく見ると新築棟の奥の方には丘へのアクセスを盛り込んだと思われる、円筒形の空間が配されています。
見た目にはJAJA Architectsの方が新しさを感じていいんですけど、恐らくはコストが問題だと思われます。丘も削りますし、結構お金がかかりそうなんですよね。
その点heike hanada の作品は自然には極力手を加えず効率のよさを維持しており、またグンナール・アスプルンドが設計した本館の景観を損なわない点が評価されたのではないでしょうか。
ストックホルム市立図書館についてはこちらが詳しいです。本棚がぐるりと並んだ開架式の大閲覧室は見応えがあります。
Via:Yanko Design
建築