エジプトはナイルの賜物という言葉がありますが、これはナイルの洪水によってもたらされる肥沃な土壌と塩害の防止により豊かな農業生産ができたことに由来しています。
子供心にこの言葉には違和感を感じたものです。 
というのも私がイメージする洪水というものは濁流となって襲ってくる怖い自然災害だという認識があったからで大陸の大河にみられるような ゆっくり増水してゆっくり水が引いていく そんな洪水があるなんて思ってもみなかったからです。
日本は世界屈指の降水量を誇るのですが、国土が細長く山も急峻なため、川は短く大量の雨が降ってもあっというまに川に押し寄せて海へ流れ出てしまう。私達は今でこそ、このようなオーソドックスな洪水に見舞われる事が少なくなりましたが、このような土地で暮らすことは容易ではないことです。また、都市型の洪水という新しいタイプの洪水による被害もニュースとして耳にすることが多くなったように思われます。
普段は親水歩道として利用できる
Wall for Flood Control
通常は川にせり出し、親水歩道とも言うべきか、気軽に川に接することのできる歩道。しかし川が増水すると
浮力を利用して 自動的にせりあがる
自動的に歩道が直立し、堤防として機能する。この際の動力に電力などは使用せず増水によって得られる浮力によって動かすそうです。
カミソリ堤防のような状態
このシステムだと増水している間だけちょうど東京の0メートル地帯にあるカミソリ堤防のような状態で堤防として機能します。
これは南朝鮮の大学生Ho-hyeok Lee デザインによる川が増水すると堤防にトランスフォームする歩道のコンセプトデザイン。
技術的にこれが実用化できるのか私にはわかりかねますが、動力に自然エネルギーをうまく活用したりするあたり、すっかりレスリングのようになってしまった柔道よりも柔道に近い相手の力をうまく活用した良いアイデアではないでしょうか。
Via:Yanko Design